家庭の味

あの味が恋しいな…と思う事はありますか?

私は祖母の作るコロッケの味がふとした時に恋しいなと思ってしまいます。

 

私の小学生時代は、母の仕事がとても多忙で帰りが遅い日には祖父母の家で母の帰りを待っている毎日でした。
その為、よく祖母の手料理を食べて過ごしてきた私は、祖母の作るコロッケが大好きでした。
母の帰りが遅い時には、さみしい気持ちにもなりましたが、祖母の作るコロッケが夕食に出ると、さみしい気持ちも忘れてたくさん食べた思い出があります。

 

そんな祖母も90歳を超えて足腰も弱くなり、趣味だった料理もできなくなってしまいました。レシピを聞いても「適当に作ってたから覚えてない」と言われます。

私は祖母の作るコロッケが大好きだったのに、もうずっと食べられていないので、もうあの味は忘れてしまったなと思っていましたが、つい最近思い出す出来事がありました。

先日、お盆で実家へ帰省した際に母の作るコロッケを食べる機会がありました。
食べた瞬間、祖母のコロッケにそっくりだと感じ、その事を母に伝えると母は笑いながら「そうなの?」と言い、気づいていないようでした。

 

主人にその話をすると、「〇〇(私)の作る料理もお義母さんの味付けに似ているよ!」と言われ、私もそうなのかな?と不思議な気持ちになりましたが、何だか嬉しくなりました!

 

母に料理を教えてもらった事はないのですが、今まで母の手料理を食べてきた事で、何となく母の味付けに似せている自分がいるのだろうな感じます。

 

もう祖母の作るコロッケは食べられませんが、母の味付けには祖母から受け継いだ家庭の味があるのだと思います。
私も母にレシピを聞いて祖母と母の家庭の味を受け継ぎ、祖母のコロッケを再現してみたいなと思います。

 

K.K