私が保育に携わって過ごしてきた31年。
昭和、平成、令和の時代と共に、保育も変化してきました。
夢であった保育の仕事に就いた頃は、保育者が環境を整え、毎日の活動や流れを考えておく「設定保育」が当たり前とされていました。
今の「主体性を尊重した保育」からすると、思いを向ける方向が違う保育だったと思います。
それでも、子ども達と取り組む活動は楽しいものであり、一つの事をやり遂げた達成感や喜びもありました。
そして、約6年ほどが過ぎた頃になって、自由保育が取り入れられ始め、これまでと違って保育者が決めた活動ではなく、子ども達が好きな遊びを見つけ、自由に遊べる時間を大切にした保育が重視されるようになり、その後、今現在の「主体性を尊重した保育」へと変わってきました。
「自由保育」「主体性を尊重した保育」という言葉に、これまで設定保育を行っていた私は、”自由とはどこまでが自由なのか””主体性とはどういうことなのか”…と悩み、戸惑うこともありました。
戸惑いながらも「主体性を尊重した保育」に向け、日々保育を行っていく中で私が感じてきた事は、やはり子どもとの信頼関係を築いた上で、園が「安心の家」になることが大切ということ。そして、日頃の子ども達の姿、言葉(つぶやき)に目を向け、耳を傾け、気付き、遊びへとつなげていくことが、子ども達のやる気スイッチを押し、「楽しかった」「またやりたい」という意欲の芽生えになるということでした。
今後も、保育のあり方が変わっていくかもしれませんが、園で過ごす毎日が「ワクワク、ドキドキ」しながら遊びを楽しみ、子ども達にとっても私にとっても「楽しかったー!」と思える日々になるよう、これからも頑張っていきたいと思います。
Y.N