「好き」をおいかけて

 幼少期

休日はもっぱら祖父母の手伝いで、
広い田畑で過ごすことが多かった私。

 

 結婚してからも、帰省する度に、娘たちを連れて、父の家庭菜園(と言っても テニスコート3面くらいの かなり広い畑)で、季節の野菜を作る手伝いをしていた。

 

 次女が8歳の時

いつも畑仕事を優しく教えてくれていた私の父が、心筋梗塞で突然他界。
…しばらく、元気がなく、食欲もなくなり、心配していたある日、
「大きくなったら、農業がしたい!」
「じいちゃんの畑で野菜をたくさん作って、売りたい!」と、次女が言い出した。

じいちゃんが好き、
畑仕事が「好き」という理由で、
将来、農業ができるかな……?

 

 中学生になり、受験の話が出てきた時、
「ここに行ったら野菜もメロンも作って、たくさん食べられるらしいよ!」
自分で調べ、大好きなメロンの栽培ができる高校を選んだ。

「メロンが大好き」
そんな理由で、進学できるのか…?
また、心配…。

 娘の熱い想いが叶い、希望した高校へ入学。
高校では、授業や実習で、作業服も真っ黒、日焼けで真っ黒になりながら頑張った。

 

 そしてこの春、
「農業をもっと学びたい!」
と娘は、県外に進学。

 

 受験期間中、朝晩の課外やテスト、面接練習と忙しい日々を過ごし、時には、親子で泣きながら喧嘩もしたが、娘の「好き」が、また、少し前に進み、今、少しホッとしている。

 

 

 今年度の幼稚園の保育テーマは
「好きからはじめる一歩」

 スタートしたての
新しいクラスは、とてもにぎやか。
子どもたちも保育教諭の先生たちも、みんな ドキドキ・わくわく🎶で
いっぱいだ。

みんなの「好き」は一体、何だろう?

私も、ドキドキ・わくわくしている!
子どもたち、先生たち、
みんなの『好き』の一歩が踏み出せるよう、全力でサポートしよう!

 

 

 ひとり暮らしを始めて2週間の娘。
「農業って奥が深い…。勉強は大変そうだけど、頑張る!」と連絡があった。

 娘の追いかけてきた『好き』の一歩が、また、次に進みだしているようだ。

 

T.Y